lifeplan

人生計画

 

人生計画、すなわちライフプランは世帯のフィナンシャルプランです。

計画は単純です。世帯のメンバーの一生を縦軸にし、お金の収支と財産の増減を横軸にして年表にします。世帯、すなわち家計を同一とする人々の出生から死亡までに起こるイベントとそれにまつわるお金の出し入れも含みます。

サラリーマンを念頭に置いた場合、その世帯での主なイベントとしては、次の物が考えられます。

イベントごとにお金の出入りがあると共に、その後の収支に変化が出てきます。上記のイベント以外にも、各世帯固有のイベントがあり得ます。金額の大きなイベントが抜けないように慎重に計画する必要があります。 

ライフプラン例

次のリンク先の表はライフプラン例です。

ライフプラン例

縦軸に年を、横軸にイベントと収支および貯蓄額をとっています。

この例では、夫はサラリーマンで出世も降格もせず2008年度時点での収入が手取り500万円で年率2%昇給し、妻は専業主婦、二人の子供とも大学までストレートで公立学校に通うことが前提です。また、親の一人をよく面倒を見て、夫婦ともども一回ずつ大きな病気にかかっています。なお貯蓄にも2%の利子を付けています。

生活費はざっくり毎月20万円で、これも年率2%上昇させています。子が独立後はその分を減らしています。老後の生活資金としての年金は、夫の年金が開始時点で168万円、妻の年金が72万円としています。 また適時家のリフォームをしています。

貯蓄額がマイナスにならないように計画するのがライフプランで重要な点ですが、この例では妻が死亡した時点で3000万円ほどの貯蓄が遺産として残ります。

この例で考慮されていない主な事は、二人以上の親の面倒を見ること、子が私立学校に通う等の教育費の増加、自家用車の購入、海外旅行等の大きな遊行費、子の結婚祝い金等です。これらは各世帯ごとのケースバイケースですが、必要ならば貯蓄がマイナスにならない範囲で計画に盛り込むと良いでしょう。

なお、夫の失業や死亡などによる収入減のリスクは、ライフプランでは考慮に入れません。このようなリスクは生命保険等でカバーすることになります。

貯蓄のマイナス

ライフプランによる計画にて、どうしても貯蓄がマイナスになる場合があります。生活費を現実的な額だけ減らすことでマイナスが無くなれば良いですが、実際はあるレベル以下にすることは難しいです。このような場合は、次のような対策があると思います。

子の教育中にマイナス

子供の教育費をかけすぎていないかを考え直してください。早いうちから教育費をかけすぎて、最終段階で学校に行けないというのでは話になりません。習い事等は控えめに。大学の学費などは子供にも奨学金等で負担してもらいましょう。

妻も働く

どうしてもやりくりできなければ、世帯の労働力を増やすしかありません。専業主婦だった妻が就業することは、扶養を外れるなどの税金や社会保険上のデメリットも出てきますが、よく計算して行えば家計の改善に大きく役立ちます。当然、本気で働くということも選択肢の一つです。

老後にお金が無い

家を保有していることが前提ですが、高齢者向けに居住したまま家を担保に入れてお金を借りる「リバース・モゲージ」と呼ばれる仕組みができ始めています。お金は居住者の生活費として使って良く、家は死亡するなどして住まなくなった時点で売却され、債務の返済に充てられます。

今後の世の中はさらに核家族化、高齢化が進みますので、この仕組みは拡充されていくと思われます。子に美田を残しませんが、負債も残さない賢い方法です。

どうしてもマイナス

遊行費や住宅費、自動車関係の費用が多すぎないかチェックしなおしましょう。

現時点では計画の段階ですので、もっと正確な見積もりをする必要があります。ぜひ、家計簿をつけてみましょう。

家計を把握した上でライフプランをしなおしてもマイナスだった場合は、今の生活を変えなければ、将来の生活が破綻します。