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家計管理

 

目的

家計簿ってなぜつけるのでしょうか?

知り合いがやっているから、人から言われたから、節約できそうだからということで、なんとなく家計簿をつける人は多いかもしれません。目的を知らずに惰性で行うと効率の悪いやり方になってしまいます。家計簿をつけ始める前に、その理由をはっきりしておいた方が良いですよね。

私が家計簿をつけるのは家計管理をうまく行うための情報を得るためです。そう、家計簿をつけても情報を得るだけです。つけたら即、節約が出来るとかにはなりません。

ではなぜ家計管理を行うのでしょうか?それは、家計を継続的にかつ健全に運営するためです。 すなわち家庭の経済状態を人生のエンディングまで破綻させないようにすることです。あるいは家計をバランス良く自分の財産を出来るだけ多くするためと言い換えても良いと思います。

家計簿をつければ、節約生活が実現できて、お金も貯まってウハウハだと思った方は残念です。幾つか家計管理の本を読んでみましたが、どれも家計簿をつけただけでは駄目、その後の見直しが重要と書いてありました。私も失敗した事が有りますが、家計簿を付けただけで満足してしまう事があります。しかし、ただ家計簿をつけただけでは、何にもならないのです。家計簿は単なる羅針盤で、どこに向かうべきか、どうやって進んでいくかをきちんと計画し、実現しなくてはならないのです。

でも家計簿つけの後の見直しはどうやったら良いのでしょうか?本を読んでも具体的に書いていませんでした。いろいろ考えた結果、家計管理でやるべき事は次項に挙げる家計管理のサイクルで説明できることがわかってきました。

家計管理のサイクル

家計を管理するためには、家計簿づけと、他に何をしたよいのでしょうか?それは大まかに言って次のとおりです。

家計管理には、いろいろ作業がありますが、 一番面倒なのは日々行う家計簿づけです。しかし他の作業の中身を理解していないと、いくらまじめにやっても意味が無いことになってしまいます。逆に要点を 押さえると手の抜きようがあります。ライフプランと予算、収支といった作業の中身は、また別章で説明します。

効果

家計簿をつける事は家計管理につながります。先にも書きましたとおり、家計簿づけだけでは駄目です。家計管理のサイクルを繰り返して初めて効果が出てきます。

では家計管理をすると、どんな効果があるのでしょうか?

一つ目の効果は節約です。支出を把握することで、消費の無駄を無くし、収支を改善することができます。赤字の家計は黒字に転じ、黒字の家計はさらに貯金ができるようになります。しかし、節約にも限度があります。ある調査(ゆびとまリサーチより、PDF)では家計簿づけが節約に結びついた人は、家計簿づけをした人の16%に留まるという結果が出ています。節約できなかった理由を推測するに、

ということがあると思います。1つめの理由の場合は、家計管理のやり方の見直しで節約できるようになります。2つ目の理由の場合は、支出の何も削れない状態になっている場合が多いことになります。

で は、節約できる余地が無い場合の家計簿づけは労力の無駄なのかというとそうでもありません。やはり前出の調査では70%の人が家計簿づけにより家計を把握 できることにより安心感を得ています。70%の人が得た安心感は家計簿づけが単なる気休めに過ぎないという意味しているのではなく、人生が計画(ライフプ ラン)どおりに進んでいることを確認できたために感じたものです。逆にいうと、家計簿づけをしなければ、計画と実際の生活が乖離していても気づきにくい、 すなわち暗闇で道を歩んでいるようなものです。

以上より、家計簿をつける上で節約もしくは安心感の効果を出すためには、きちんとした物かは別として、ライフプランを立て、家計管理のサイクルを実行することが必須になります。

次ページ以降で、家計管理をどのように行うかを考えていきます。